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9 年齢退行催眠 其の二

皆様こんにちは。今日も催眠療法の手法の一つである、年齢退行について考えてみたいと思います。インナーチャイルドと、エンプティチェアについてです。

インナーチャイルド。

女性に人気のセラピーという印象がありますが、皆様はいかがでしょうか?

インナーチャイルドというものは、自分が幼い頃に負ったトラウマや、心の傷、まだ小さな自分では避けることのできなかった出来事のイメージの中へ行き、今の大人の自分が子供の頃の自分を癒したり、その出来事を考察したりします。

そして、完全に癒されたら、その幼い頃の体験の教訓や再評価など、考察と学びを得るセッションをして、潜在意識にも学びをインストールしていきます。これは、セラピストの主観や、偏見を一切入れずにご本人の意識と、無意識で行うワークです。

セラピストが、クライアントの話を聞いて、勝手に解釈した思いを話してはいけません。それが暗示となってしまうためです。もしも、クライアントの話を聞いて、セラピストが、「それ、あなたのお母さんが悪いかも」など、思ったとしても絶対に言ってはいけないのです。あなたの潜在意識はあなたのものです。セラピストがそう思ったとしても、”あなた”が自分の無意識から学びをインストールします。

もしも、チャイルドが頑なな時心境の時は無理に大人の自分が、子供の自分を抱きしめたりはせずに、数回に渡り癒していきます。

イメージの中で、子供の頃の自分と対面し、癒して統合するシーンはとても幸せな何とも言えない気持ちになり、問題となった感情はリフレームされるので、セッション前と、捉え方が変わります。そんなに辛い出来事ではなかったと、子供の頃の傷が癒えている感覚を味わえたら少し幸せになりますね。

しかし、インナーチャイルドは人気があるので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、この”学び”を得るという手順のないセッションをしてしまうと、かなり後になって、苦しくなって来てしまいます。

最近もそのような苦しみを持った方がいらっしゃいましたが、本当に何年か経って、苦しくなってくるので、改めてこの”無意識から学びを得る”という手順がどれだけ大切なのか、実感いたしました。

そのネガティブな感情は、学びを得る事によって、はじめて問題が解決するのです。インナーチャイルドは、怒り、悲しみ、恐怖、傷心、罪悪感というようなネガティブな感情、または「私はこうする事ができない」というような制限された決断に対して、その感情を無意識が、初めて感じた一番最初の体験に戻り、幼き自分の感情、または制限された決断を癒し、その感情を手放し、前を向いて生きるための学びを得るワークです。

そしてエンプティチェアと呼ばれるセッションもまた、退行催眠の手法のひとつです。

エンプティチェアはその名からも分かるように、イスをイメージして、自分と他者が向き合うセッションです。NLP(神経言語プログラミング)では知覚位置-Perceptual Position-と呼んでいるもののひとつです。

キレイな部屋に椅子がある事をイメージして、一方に自分が座り、向かい合うもう片方には問題となる相手、それは自分から見た加害者だけでなく、失った家族や亡くなったペットと話したい、というケースもしばしばあります。

この手法は、不思議かもしれませんが、意識が完全に相手の人に入るので、向き合って話をするのも、自分が思った答えとまったく違う事を自分のイメージの中で言われたりもするので、本当に向かい合って座った人の考えが集合意識から降りて来たかと思ってしまうこともあります。

もちろん意識で、考えすぎたり、期待しすぎると何も浮かんでこなくなるかもしれないので、無意識にしっかり委ねる事が大切です。自分の中で、意識と無意識のコミュニケーションをしっかり取れていれば、より素晴らしい結果を手にする事ができるでしょう。

そして、やはり、内容が、幸せなものであれ、苦しいものであれ、この感情、体験からの学びを無意識から手に入れます。

いかがでしょうか、簡単にまとめてみましたが、何となくでもわかっていただければ幸いです。

今回はこちらのお言葉でお別れです。

何度も何度も傷つけられたら、相手を紙やすりだと思えばいい。

多少、すり傷は受けれど、自分はピカピカになり

相手は使い物にならなくなる。

Christopher Paul “Chris” Colfer(1990/5/27)

最後までお読みいただきありがとうございます。

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